肚ヨガ、とは。

肚とは丹田のことです。お臍の下指3本分のところにあると言われています。生体学的には重心があるところ。重心とはこの地球上で人間が立って歩くのに必然とかかる重力が乗っかるところです。頭から首、肩周りから腕、胸お腹、内臓と骨と筋肉、、、ちょっとイメージするだけでけっこうな重さがありそうです。ちなみに足は1本10キロほど、男性ならもう少しあるでしょうね。足だけで20キロってことは30キロ分が上半身。その重みが自然に丹田=肚に乗っているわけです。

この肚をどう用いて動くといい感じか、を探究する。これが肚ヨガの原点になります。

私たちは普段起きている時、肚に自然に重心がかかってるわけですが、これを意識にのぼらせているのと、全くの無意識とでは体の使い方、身体とのつながり方が全然違います。それを私はヨガから学びました。ヨガでは肚のところを”バンダ”と言います。ウディアナバンダ。ヨガではそこを常に意識しながら呼吸をし、アーサナ(ポーズ)をしていきます。なぜか。やったことがある方ならわかると思いますが、体幹を使って動きたいからです。身体の軸や芯から動く。筋肉や骨は付属品です(怒られるかな)そうすると必要最小限の力で動けるのです。うおーーーーっと力や筋力でやるのではなく、スンっとやる。ヨガの動画を見て思ったことはありませんか?重力を感じさせない動き方。フワッとしてるのです。なんでこんな動きができるんだろう?それは肚を引きこんでバランスを取ったり、肚を落として引き上げるエネルギーを作ったり、肚を自在に操ることで体幹を使っているからなのです。

さあ、動きましょう

というわけで動いていきましょう。呼吸と肚に意識を向け、ご自分の体がどんなふうに動くのかを見てみましょう。初めは思うように動けないかもしれません。想像と違うことでがっかりするかもしれません。でも大丈夫です。やればやっただけ、身体も呼吸も少しづつアップデートされていきます。肚ヨガチケットは月2回のペースで3ヶ月の期限ですが、ヨガを生活の一部にして週1回、週2回とやってどんどん消化していくのもおすすめです。そうして始めてから1〜3年後くらいを見据えて続けていただきたいです。結果がすぐ出ないのです。それはヨガが身体という自然に対して無理や怪我のないゆったりとしたアプローチをするからだと思います。もちろん中にはヨガで怪我をされる方もいます。頑張りすぎていたのかもしれません。でもそれも、ヨガの学びになっていきます。

先日のヨガWSの一幕。手前が私、まだまだです。奥の先生、ご覧ください。

「肚」という文字

へんは「にくづき」、つくりは「つち」でできています。空高くにある月と、地面の土が一緒になっています。初めて見た時、これってすごいと一目惚れしました。肚はきっと丹田だ!そう思いついてヨガの名前にしてしまいました。日本は昔から肚を据え、肚を決め、肚にふんどしを巻き、腰紐を巻き、切腹する、肚の国です。肚ヨガはだから、日本のヨガなのです。あと、内臓を表す漢字のへんには「にくづき」が多いです。肺、胸、心臓、肝臓、腎臓、小腸、大腸、膀胱・・・唯一目に見えない丹田に「肚」がついてるとしたら・・・それくらい昔のひとたちはここに何かを感じていたのではないでしょうか。

肚のもう一つの側面。

肚は身体の一部であってそうではない、というのが私の持論です。宇宙とつながっています。ちょっとアヤシイですかね。瞑想をしていていつからかこのイメージを抱くようになりました。そしては実はこのイメージはヨガ哲学ともマッチしているのかもしれない・・・。そう、ヨガも身体を扱うアーサナ(ポーズ)だけではなく、もともとは人の心を知ろうと試みる哲学だったのです。どうしたら人は幸せに生きられるのか。人生の意味とは。人間が健やかに生きるために、古代の人々が一生懸命考えてきた思想、智恵の集積がインドのヴェーダ(聖典)です。その膨大なヴェーダをベースにさらに磨きをかけた教えが「ヨーガスートラ」に記されました。ヨガ哲学の基本となる「ヨーガの八支則」もここにあります。

ヴェーダの一部で、ヨガ哲学を知る教科書としては「バガヴァット・ギーター」もあります。ここに登場する、全てに偏在する神、イーシュヴァラ。私たちは皆、イーシュヴァラの一部である。生まれるも死ぬるもない。善悪、優劣、好き嫌いもそんなものはまやかし、人間が作ったただの幻想である、と。何も不安になることはない。本来の自分(真我)を知り(=解脱)今を自由自在に生きよ。すべての生きとし生けるものはみなつながっているのだから、と。

そのつながってるところは肚なんじゃないか、と思っているわけです。

とてもスピリチュアル(霊性)な感じを受ける方もいるかもしれません。私もバガヴァッドギーターをはじめて読んだときは???よく分かりませんでした。でも今読み返すと、なんとなくわかる。これもアサナと同じで繰り返し触れることで、落とし込んでいくものなのでしょう。もちろんこれがすべて正しい、とは思いません。ただその視点で見る世界もなかなか興味深いのです。ちなみに科学の分野である量子力学は、このイメージの世界を科学的に検証、証明しています。おもしろいですよ。

私の肚YOGA、その先は→Art そして、Adventureです。

肚ヨガをして身体をたくさん動かしてほぐれているのでそれを使って存分に遊びつくしたいと思っています。

ARTジャズが好きすぎてアルトサックスを始めました。楽器を触ったこともないところから始めて一年経ちました。先生のところではここ半年”シ”しか吹かせてもらえません。吹けなくて泣くこともあります笑。でも大好きです。これからも続けて、「A Night In Tunisia」をかっこよく吹きたいです。

一人で稲作をしています。農作業も肚を意識しながら行うと本当に疲れないです。むしろ元氣になります。作業をしながらの瞑想状態も元氣の原因かもしれません。脳がリラックスしているので身体も疲れないのでしょう。田んぼにいて草や虫、風や鳥と過ごしていると大自然のダイナミックな生命の流れを感じます。その中での農作業はまさに、アート。自分で作ったお米は最高においしいです。

ADVENTURE大自然の中で、昔ながらのちょっと手間のかかる生活を体験しつつ、子供たちだけでとことん遊び尽くす!西尾市佐久島にある「根っこを育む自然塾」さんでスタッフをしています。こちらでは醤油、味噌を作って日本の食文化のルーツを学んだり、お米を育てて収穫したり、発酵文化の根付いた知多半島で手に入る調味料を使って、心も身体も喜ぶごはん塾を主催しています。子供たちを見守りながら、私も夢中になって遊んでいます。薪割りして、かまどで料理して、カヌーやキャンプにつきあって・・・。共同でヨットオーナーになったのを機に、セーリングも覚えているところです。船舶免許も今から取りに行きます笑。いつか子供たちと大海原に出航することを夢見ています。